[Bad Billy Club]

Billy来日レポート(熊本編)

by SAKKOさん

Last Update : Apr 26, 2001


4月22日は快晴。この日熊本空港にMr.Bigのビリー・シーンさんを迎えに行きました。第一印象は背が高い!顔が小さい!脚が長ーい!!「サキコ」と一度しか言わなかったのに、その後間違えることはなかった、さすがはミュージシャン。車の中でインタビューする前に仲良くなろうとお互い飼っている黒猫の話題でしばし盛り上がったかな。「僕のはスプーキーという雌猫なんだ。彼女を飼う前にも黒猫を飼っていたんだけど、ある日獣医に連れて行く前に死んでしまった。だけど先生は蘇生処置をしてくれたり、お別れするために僕らをプライベートルームに案内してくれた。そのうえお金もいらないと言ってくれたんだよ。その後にその病院の隣の施設で同じ黒猫を拾ったんだ。それがスプーキーさ。彼女は夜一緒に眠るとき、一晩中ドアのところを見ているんだ、まるで僕のボディーガードだよ。あとアルバムに彼女の鳴き声がはいっているかもね。」

その他車内では、日本の印象やファンについて、影響を受けた日本のミュージシャンについて尋ねてみました。「日本には今回で42回来ているよ。最初は1988年だった。最近は日本も変わって、若い子たちがワイルドになっているみたいだね。みんながそうではないけど、やっぱり、特に若い子には自由やまだ責任を持たなくてもいいところがある。でも皆そんな時期をいつかは成長するんだ。そのときに後悔しないようになってほしい。自由だけでなく秩序も必要ということさ。要はバランスだね。」

「日本のファンの素晴らしいところは、僕らとコミュニケーションするために時間をかけて努力してくれることだね。信じられないくらいファンレターをもらうけど、どれも英語を母国語としている人たちにさえ表現でしないような感情を書いてくれるんだ。感激だよ。それらの多くは大切に保管しているよ。今ではe−mailでbilly@billysheehan.comに送ると直接僕に届くから。多いときには1,500くらいメールが届くけど、ちゃんと全てに目を通すよ。返事は短くなるけど、ほとんど返信しているよ。ここ2−3年で12,000〜15,000の返事を書いたよ。」

「僕の音楽の鑑賞に影響を与えた人物は70年代の日本のシンセサイザー奏者のトミタだね。あの時期はみんなリズミックなバッハやベートーベンを取り入れてたけど、トミタはあえて叙情的なドビュッシーをやった。彼の"snowflake are dancing"という作品は僕のお気に入りの作品のひとつだよ。それまで知らなかったドビュッシーを教えてくれたし、全く新しい音楽の世界を開いてくれたんだ。」

マツモトレコードでのリハーサルで初めて彼の演奏を目にしたけど、これがすごい!一体何本指があるんだ?の早弾き。それと今回始初めて観客の前で歌うらしく喉のチェックをしてました。車内でしゃべりすぎたのかな。

ボイストレーニングのため、一時楽屋へ。30分休憩後、インタビューへ。ここでソロアルバムについて語ってもらいました。

「このアルバムのタイトルはコンプレッション(=圧縮)とつけた。捉え方によって意味も変わるんだ。音に関して言えば、コンプレッションは大きい音を小さくして、小さい音を大きくすることなんだ。強弱を逆さにすることでバランスをとるのさ。世の中でも同じさ。僕らの周りにはうるさい雑音であふれてる、逆に大切なとこは聞こえないことがある。それを逆にしたいんだよ。あまり他のミュージシャンがかかないようなメッセージの歌もかいたよ。その意味では他のポップレコードより奥が深いと思うね。」

「そもそも日本の僕の友人クニがソロアルバムをつくらないかと誘ってくれたんだ。嬉しかった。それまでずっと先送りにしていたから、今回は冒険だったね。最初は何もないところから始まって、そこからアイデアが生まれて、最終的に店頭に並ぶCDになったんだ。興味深い過程だった。始めの60曲を40曲に絞って、そこからお気に入りの20曲にした。さらに14曲(最終的に12曲)にしたんだ。どれがお気に入りの曲かなんて、親に「気に入った子供を選べ」と言うくらい難しいね。曲は進化するんだ。その日で変わったりもするしね。」

「このアルバムにはテリー・ボジオ(ドラム)とスティーブ・ヴァイ(ギター)にゲスト参加してもらった。あとは全て自分でプレイしたんだよ。」

インタビュー後に番組から焼きそばと焼酎をプレゼントすると、お返しにハードロックカフェ・福岡のジージャン(サイン入り)とベースピックをくれた。ホームページ用の写真撮影では本人のベースを触らせてもらえて感激。手を見せてもらったけど、マメひとつない長くて綺麗な指でした。

午後4時30分にトークライブ開始。最初にPVが流れて、司会のかなぶんやさんの紹介で後ろから入場。ファン大興奮!通訳のクニ・タケウチさんと3人で和気藹々のトーク、ビリーご機嫌。ファン写真をとりまくる×2。初お披露目の歌では後に本人から「緊張した」とこっそり報告あり。得意のベース・テクには会場も盛り上がった。基本的に熊本のファンは行儀がいいのか、真剣に見入っていました。キメのところでベースのボディーがブルーの電球で輝いたんだけど、その場面は運悪く録画されてなかったらしい。

イベント終了後はファンの一人一人と握手をして、サイン色紙もプレゼントあり。運のいいファンは持ってきたベースやレコード(タラス時代など)にサインもらってました。マツレコの出入り口にはファンが出待ちして、アーケード街は一時混雑も。本人は次にタワーレコードにご挨拶へ。ファン走る!

その後は福岡へ移動のため水道町からタクシーのりばへ。あつかましく声をかけたらハグしてくれて、「今日はありがとう。2曲目の後半でちょっとまちがえちゃった、テヘッ。気づいた?」なんて照れてました。そんでもって「メール送るね」なんて言ってくれて、正直、期待してます(笑)。タクシーに乗り込む前もついて来たファンに挨拶してくれました。エェ人や。

最後に番組をご覧の皆さんへメッセージ。

「カブリツキッ!をご覧の皆さん、こんにちは、ビリー・シーンです。今回熊本に来れて嬉しいよ。日本の地方都市でその地の素晴らしい人々やその精神などにふれあう機会ができて幸せでだった。僕のソロアルバムが皆に気に入ってもらえるといいね。今度は是非またプレイしに戻ってきたいな。その時はまた会おう!ドモ アリガト!!!」

世界一のベーシストの素顔は世界一イイ男でした!

SAKKO


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